社員の多様性を発展のエンジンに使う(働き方改革の先進事例)

(前回の続き)

 

事例②高齢者・障がい者雇用による人材確保
TIY株式会社
(精密部品製造業・愛知県稲沢市・従業員数80名)
http://www.tiy.jp/

 

(経営課題)
多品種小ロットの生産をするのに機械化、自動化する投資が資金的に難しかった。このため、短時間でも働ける人材を確保したかった。

 

(実行内容)
様々な会社で技術者、開発者として働いてきた定年退職後の熟練経験者を積極採用する。

勤務は1日5時間までとし、高齢者や障がい者でも働きやすい勤務形態を整備。

製造工程の細分化と単純化に加え、各工程に特化した専用機器を自主開発することで効率化や高齢者・障がい者による製造作業を可能とした。

 

(改革の成果)
年齢、性別、障害の有無に関係なく働ける環境を整えたことで、従業員の約半数が高齢者となる。

作業効率化やノーマライゼーション等の観点からの工作機械製造等も事業化し、高齢者・障がい者の受入れに向けた取組みから新事業を創造。

長年の経験による発想力と熟練経験者ならではの着眼点で、顧客の要望にあわせた特注部品やオーダーメイド冶具の開発を実現。

 

(ポイント)
業務の細分化・単純化は、仕事を標準化することであり、残業削減や生産性向上のキーポイントになります。

この会社では、技術者の属人的な部分を残しつつもそれに全面的に依存しないことで業務効率を高めています。

また、高齢者・障がい者が社内に多くいるメリットを生かし、特定層の社会的ニーズを捉えて、自社のマーケティングに活用しています。

 

つまり、社員の多様性を発展のエンジンに使っているということです。

 

改革は変化を伴うため、トップを含め及び腰になりがちです。

 

しかし、取組みそのものに新事業のヒントが隠れているケースもあります。

こうした視点からも改革の意義を見い出すことができます。

 

 

(つづく)